お手製塩ラーメン
ある朝、お腹が空いてたので台所を漁ると、
塩ラーメンの袋麺が出てきた。
袋を開けようとすると、彼女に腕を掴まれ、険しい顔つきでこう言われた。
「私が作るから、洗い物お願い」
何かこだわりがあるらしい。
僕なら頑張ってネギ散らすくらい…
それが見破られてたのかも。
とにかくこれは、ただのインスタント塩ラーメンではない…⁉︎
調理は全て彼女に任せて、机を片付け、リビングで携帯つついて待っていた。
すると目の前に、ラーメンが入ったどんぶりが置かれた。
(写真撮る前に少し食べちゃった)
何やら色々乗っている。
よく見ると、ゆで卵、生ハム、牛蒡の漬物、その上に炒りごまが振りかけられている。
冷蔵庫にあったもので、僕が作るより遥かにラーメンっぽい。
朝から少し贅沢な気持ちになり、嬉しかった。
1口食べてみる。
寝起きにぴったりな、あっさりとしたスープと、程よい硬さのちぢれ麺、そして塩気のある生ハムが食欲をそそる。
牛蒡の漬物は正直そんなにラーメンに合ってないが、メンマっぽくて面白かった。
僕が作っていればそっけない朝ごはんでも、彼女のおかげで少し特別なものに変わった。
同じご飯なのに、少し面倒くさがるだけで、こんなに変わるなら、勿体ないことをしたと思った。
他にも料理に関する小さな工夫を思いつくようになりたい。
美味しい朝ごはんありがとう。
食に感謝、ごちそうさまでした。