喋らない電話
最近、友達と2泊3日のドライブ旅行に行ってきました。
その旅が終わり、友達たちと別れたところからの話。
車は親の車を借りて、実家に返す前に友達を最寄駅まで送って帰る。
その最寄りから実家まで1時間半。
さっきまで色々話していた友達と別れたばかりで、1人ドライブは寂しい。
そこで出張中の彼女から電話が来ていたので掛け直す。
旅行中も毎日少し電話していたので、あまり話すことはない。(それを許す友達が優しい)
とりあえず、電話をかけスピーカーのままダッシュボードの上に置く。
最初は仕事の話から、飲みの話になり、旅行の話を少しずつする。
彼女はやはり疲れていて返事に元気がない。
自分は遊んできたばかりで話したい事は沢山あるが、温度差のある会話はお互いつまらないと思う。
彼女が何か話し始めるまで待つ。
夜23時過ぎ、車があまり通っていない道路を、ひたすら真っ直ぐ走る。
静かな車の中では彼女の吐息のみが聞こえる。(電話しながら漫画を読んでいるらしい)
それだけでそばにいてくれる感覚。
電話しているけど、別に無理して話さなくていい。
お互いの生活音を聞いて、話したいことを話すだけ。
お互い疲れている時はそれで十分。
むしろそれで良い。
10分くらい無言の時間が続いた。
ふと、彼女が帰ってきてからのことを考える。
ぎゅ〜ってして、一緒にご飯を食べたい。
それを彼女に話すと、
「私も早く会いたい」
と今日初めて笑ってくれた。
今、電車の中で記事を書くことに集中しすぎて、降りるべき駅に着いたことに気づかずドアが閉まりかける。
危うくリュックが挟まれそうなった…危ない危ない。